本の紹介

たまごにいちゃんシリーズ

昨日の朝日新聞の夕刊で、「たまごにいちゃん」シリーズが紹介されていました。

気に入っている絵本なのでうれしかったです。

いつまでもお母さんに甘えたい「たまごにいちゃん」は、卵の殻をつけたたままで、ある意味、成長を拒否します。 でも、そうはいってもいずれ、卵の殻は割れてしまいますが...

大人が読めば、楽しい話の中に、複雑な子供心が感じられると思います。

シリーズは、いくつかありますが、残念ながら、自分は、最初の2冊しか読んでませんので、あまり多くは語られませんが、卵の殻が割れた後の「たまごにいちゃん」の話がよくできていると思います。

卵の殻が割れたら、ひよこの時代は通りすぎて小さなとさかがあるにわとりになってしまいました。そうなったら、弟、妹たちの面倒を見なくてはなりません。 もう一度あの時代に戻りたいと寂しくなる「たまごにいちゃん」でした。でも、そんな彼を、これからの成長の喜びを教えてくれるのが友達の存在、いい展開だと思いました。



がんばる!たまごにいちゃん (ひまわりえほんシリーズ)
あきやま ただし(著)

THE BIG YEAR 小鳥たちと男たちの狂想曲

THE BIG YEAR 小鳥たちと男たちの狂想曲 (単行本)

マーク オブマシック (著), Mark Obmascik (原著), 朝倉 和子(翻訳)

 

バードウォチングをするイメージは、お気に入りの場所へ行ってそこに生息する鳥たちを眺めるとか、目当ての鳥を見るためにその場に行くとかで、でも、苦労しても、鳥と出会わない確率もあるので、半分、ハイキング気分で、のんびりと気長に楽しむものと思う。 (必ず、鳥がいるといった干潟などは別ですが。)

でも、この本に書かれている内容は、鳥を見て楽しむというよりも、とにかく鳥を見るという競技です。

一年間に北米に生息する鳥を何種類目撃したかを競います。不思議なことに自己申告だから、証拠がなくてもよいことになります。ここでメインで紹介される3人の男は、莫大な金と体力と時間を使って、東から西へ、北から南まで鳥を目撃するために移動を繰り替えします。 鳥を観察することが主体ではないことがわびしく感じます。 この競技のもともとは、1日で殺せる鳥の数を競うなんて、今から思うととんでもないことが始まりだったようですが、オーデュポン協会の鳥類学者が、アウトドアを愛するなら鳥を殺す代わりに数えたらどうだろうかといった提案で、今の形になったそうです。

とにかく、めずらしい鳥を見た→移動→貴重種の鳥の情報が入った→移動→鳥が確認できた→移動で、苦労して鳥を見たという感動はあるけど、味気ない気がしました。

ただ、400ページにも及ぶ文章ですが、知らない世界を覗いて驚いた感覚もあって、おもしろく読めました。

昨日のブログに載せた「ぼくはものぐさバードウォッチャー」とはまったく相反する世界が描かれていることになります。まあ、それが楽しいからやっているからなんともいえないけど、私は、 「ぼくはものぐさバードウォッチャー」流のバードウォチングの楽しみ方を指示します。

ちなみにこの本の帯にスピルバーク映画化とありましたが、実現したのでしょうか。 映画になったら見てみたいです。

 

 

 

ぼくはものぐさバードウォッチャー

ぼくはものぐさバードウォッチャー

(柏艪舎文芸シリーズ)

サイモン バーンズ (著), Simon Barnes(原著), 鳥見 真生(翻訳)

 

著者は、スポーツライターで、自然エッセイスト。みじかな鳥をなにげなく見て、観察し、そのうち、図鑑を買ってみて調べてみたりするところから、バードウォッチャーを始めようといった感じです。

だから、めずらしい鳥をお金をかけて見に行くだけが、バードウォチャーではないし、身近な鳥でもスリリングな瞬間は見れる、そして、なにげなく空を見、鳥を見るのがバードウォチャーなので、特別なことをする必要もない。 ただ、興味が持ててきたら、図鑑やいい双眼鏡は手に入れるのはおすすめ。けっして、無理なことは勧めていません。

図鑑には、ムシクイのページに入ると20種類以上、その仲間になると50種類以上、だから、最初は見極めるのは無理だから、ムシクイという種類の多い鳥たちがいることだけを心に留めておこう、はじめは、もっと見分けやすい鳥から見ていこうといったところが面白かったです。

この本は、気取らずに自然にバードウォッチングを楽しもうといった話と、著者がどのようにしてものぐさバードウォッチャーになっていったかという人生経験も交えて書かれています。特に若いときは反発していた父親と年がとって、鳥を通して、分かり合えるようになっていったところは心にしみます。

文章だけですが、読みやすいし、おもしろい本です。でも、ちょっことは鳥の絵も欲しかったなというのは本音ですが。

 

本が進まない

春頃に、外国のバードウォッチャーに関係ある本を2冊購入しました。

1冊は、既に読み終わったのですが、この本とまったく正反対な世界を描いているもう一冊の本を読み終わってから、続けて紹介した方がおもしろいなと思っているのですが、そのもう一冊の本がなかな読み終わりません。(つまらないというわけではないのですが) 後60ページ残ってます。今月中には読み終わって紹介したいです。

この本、かのスピルバークが映画化をするとか帯にありますが、実現したのでしょうか。2004年の本だから、立ち消えかな。

 

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